2025.04.13
オヤツを使うドッグトレーニングでは信頼関係は築けない?⭐キャナップ犬のようちえん

最近では、オヤツやフードなど食べ物を使ったトレーニングがずいぶん一般的になってきました。
でも中には、「声をかけたり、撫でたりするだけで教えたい」と考える飼い主さまやトレーナーさんもいらっしゃいます。
どちらが正しい、間違っているということではありません。
大切なのは、その子にとってどんな方法が合っているかです。
トレーニングの目的は、どんな暮らしを一緒にしたいか
・決められた場所でトイレができること
・ドッグランで名前を呼んだら戻ってきてくれること
・来客時にサークルで落ち着いて待てること
など、こうした「できたら嬉しいな」と思う行動を、犬が繰り返してくれるためには、
「これをしたら、いいことがある!」というメリットが必要です。
その“いいこと”が、「よくできたね!」という言葉や、優しく撫でることだけで十分な子もいれば、おいしいオヤツやおもちゃなど、他の楽しみのほうがモチベーションになる子もいます。
うちの子にとっての“嬉しいこと”ってなんだろう?
たとえば、オスワリを覚えてほしい時。
座れたタイミングで「いい子だね!」と声をかけて、頭を撫でてみたとします。
そして次のとき、前よりも早く座ってくれたり、長く座っていられたら、
その褒め方はその子にとって「嬉しいこと=ごほうび」になっている可能性が高いです。
でも、なかなか座らなくなったり、その場から離れてしまったりしたら、
言葉や撫でることが、その子にとっては「ちょっと違った」のかもしれません。
「褒めること」は、伝わってこそ意味がある
“褒める”というのは、
「それで合ってるよ、ありがとう」
「また次もお願いね!」
そんなメッセージを伝えること。
でも、その伝え方がその子にとって“嬉しい”ものでなければ、思っているほど伝わりません。
だから、「どう褒めるか」よりも、「その子にとってどんなごほうびが嬉しいか」を大切にしてみてください。
信頼関係って、目に見えるものではないからこそ
「オヤツで教えるなんて、信頼関係じゃない」と思われることもあるかもしれません。
でも、“信頼関係があるかどうか”は、人が決めるものではなく、犬の気持ちの中にあるものです。
「これができたら信頼関係がある」といった明確な基準は、実はありません。
だからこそ、
その子が「嬉しいな」「またやりたいな」と思えることを通して、関係を深めていく。
それが、自然な信頼関係につながっていくのだと思います。
愛犬の「嬉しい」「楽しい」をたくさん見つけて、一緒に分かち合う時間が、きっとお互いにとっての幸せな毎日を作ってくれます。